症例解説-大腿骨頭壊死
一般病理学による大腿骨頭壊死症とは、太ももの付け根にあるボール状の部分の骨が死んでしまう病気です。
大腿骨頭壊死症を患うと、死んだ部分の骨が潰れてきてしまいます。当然潰れると痛みを伴います。
原因は定かではありませんが、股関節に血行障害が起こり、大腿骨頭が栄養不足になり壊死してしまうと考えられています。
初期の段階では、軽い痛みやだるさがありますが、少し休むと痛みは消えてしまいます。進行すると徐々に痛みが強くなり、しだいに回復するのに時間がかかるようになってきます。
症状がひどくなると、体を傾けて脚を引きずりながら歩いたり、股関節が外に開きにくくなったり曲がりにくくなったりと、関節可動域が制限されるようになってきます。
原因となる要素の一つとして、ステロイドの大量投与やアルコールの過剰摂取によっても起こることがわかっています。
治療法としては、早期発見の場合は、筋力トレーニングなどの保存療法が行われ、ひどい場合は、人工股関節に代える手術をおこないます。
無痛ゆらし療法においては、大腿骨頭壊死症の原因は、股関節周辺筋肉の異常緊張によるものと考えます。
筋肉の緊張によって、股関節の骨と骨とが押し付けあい圧迫されて、骨頭の軟骨に血流障害がおき、まるで壊死のような状態になってしまいます。
実際には筋肉に問題があるケースが多いので、緊張をしっかり緩めて、股関節の骨と骨との空間をしっかり確保することで、だんだん骨頭に血流がいくようになり、その結果股関節の痛みや違和感が改善され、回復していきます。
無痛ゆらし療法によって症状が改善した方の何人かは、症状に加えて骨頭壊死の状態も回復したことが、レントゲンで確認できた例もあります。